換気制御はセンスエアの主なマーケットです。世界中の様々な場所に500万個のセンスエアセンサが供給されました。商業ビルでは、来訪する客の数は大きく変化します。ビルの暖房または冷房が必要なとき、空気流量を変えるだけで莫大な量のエネルギーが節約できます。選択は固定運転かデマンド制御(CO₂濃度レベル)かです。一例として、スウェーデンの酒店チェーンで全ての店舗でCO₂センサと自動エアフロ―システムを設置しましたが、設備投資は10ヶ月以内に償却でき、その後は省コストと環境保全が維持できています。
IEA energy conservation in buildings and community systemsに参加する13ヵ国では、全てのビルの換気による一次エネルギー1の消費はそれらの国の一次エネルギー消費総量の9%に相当すると見積もられています。エネルギー2/3エクサジュール(EJ)と見積もられるエネルギーが毎年米国の住宅用建物の換気に使用されており、これはそれらの建物で使用されるエネルギー総量の約30%に達します。米国のサービスを伴うセクター(例えば、商業、協会、公官庁などのビル)では、換気用に消費されるエネルギーは1.5EJと見積もられ、これはサービスセクターのビルが使用するエネルギー総量の1/4です(Orm, 1998)。換気による年間の二酸化炭素排出量は米国の住宅用建物、サービスセクターそれぞれにおいて10億トン、8億トンです。気候は熱的に換気空気を調節するために必要なエネルギーに大きな影響を与えます。欧州では多くのエネルギーが換気あれた空気を暖めるために使われており、米国では膨大なエネルギーが暖房と冷房の両方に使われています。湿気のあるマイアミの気候では換気空気から水分を除去するためにエネルギーの86%が使われています。**
1.エネルギーの生産とビルへの送出の際に発生する損失のため、一次エネルギーの使用量はビル内で消費されるエネルギーよりも高いものとなります。
2.一次エネルギー消費よりも少ない、ビル内で消費されるエネルギー